トップ  >  スペリオール ドキュメントコミック大賞 結果発表!! ( 2024/04/26 )
ビッグスペリオール

2024.04.26

スペリオール ドキュメントコミック大賞 結果発表!!

ビッグスペリオール

 

想像を超えた“あなただけのリアル”を描いた作品を募集した[スペリオール ドキュメントコミック大賞]
ノンフィクション作家・石井光太氏、漫画家・押見修造氏、[街録Ch]ディレクター・三谷三四郎氏の3名の審査員とスペリオール編集部による厳正な審査の結果、応募総数70本の中から選ばれたのは、この3作品となります。
受賞おめでとうございます!!

 

名前のない病気

宮川サトシ
大賞100万円+連載確約

東京でエッセイ漫画家として妻と子供と暮らしている主人公には、これまで作中に一度も登場させたことのない30年もの引きこもり生活を送る兄がいる。“名前のない病気”に振り回されることで、幸せだったはずの家族は崩れていった…。家族とは何か? 幸せとは何か? 独特の筆致で問いかける衝撃作。

 

ある新米戦場ジャーナリストの1年

五十嵐哲郎
入選50万円

長年勤めていたNHKを辞めて、戦地ウクライナに旅立ったイガラシ。「戦争とは何か?」という疑問への答えを求めて、激戦地の奥へ奥へと突き進む主人公の1年にわたる取材記。

 

暴力病院と搾取クリニック

水谷 緑
佳作30万円

暴力によって患者を支配している病院、治療費という名目で行き場のない患者から搾取しているクリニック…。長期間、取材を重ねてきた著者による精神科の裏側を描く意欲作。

 

■最終候補作(五十音順)
・『あなたの知りたくない世界~リアル・ライブチャット編~』
パキナ
・『ある新米戦場ジャーナリストの1年』
五十嵐哲郎
・『後ろ向きで橋を渡る』
蟻巣
・『海上自衛隊物語』
ウラコウキ
・『修復家の思考』
カコミライ
・『深淵をのぞく』
山中アロエ
・『誰にも言えない秘密の妊活物語』
ラブ子
・『罪の後を生きる』
末並俊司
・『伝説のソープ嬢ひとみ』
神田憲行
・『とらわれ~優子と強迫性障害~』
つくしゆか
・『名前のない病気』
宮川サトシ
・『暴力病院と搾取クリニック』
水谷 緑
・『琉球の風 第9代WBAスーパーフェザー級チャンピオン 上原康恒物語』
島田文昭

 

■編集長総評

「ドキュメントコミック」の名を冠した賞は例がなく、小誌にとっても初の試みでしたが、そこに可能性を感じ、ご応募いただいた皆様に深く感謝申し上げます。
「ドキュメント」と銘打ったことで、物語のための物語ではなく、作者が本当に描きたいもの、描かずにはいられないものがストレートに表現された作品、つまり表現の根源に触れる力作揃いでした。本来は甲乙つけるものではないのかもしれませんが、それでも評価を分けたのは自分にせよ他者にせよ、どこまで人間に迫れたか、迫れそうかという点にあったと思います。
大賞受賞の宮川サトシさんはこれまで様々な作品を世に出されていますが、宮川さんが「唯一、描かなかったこと」であり「描かなければ人生終われないこと」でもあるという、一人の作家の根本に関わる作品を投稿していただきました。そして、それを見事に選考していただいた審査員の皆様の慧眼に心から敬意を表します。
多様さは、漫画の武器です。通常の漫画の賞にはない作品が集まり、漫画の可能性を再認識し、視野を広げることができました。ありがとうございました。 (寺澤)

大賞受賞作「名前のない病気」は2024年夏、スペリオール本誌にて連載開始予定! ご期待ください!!


 

>>「名前のない病気」宮川サトシ 大賞受賞記念インタビュー を読む

>>ドキュメントコミック大賞 審査会レポートを読む