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カレー沢薫・輝きかけの人生コラム「薫の小部屋」第8回更新!

2014.12.24

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今回のテーマは「かみの呪い」です。
毛問題は、社会とのコミュニケーションに影響を及ぼす重要な問題なのだ!






◆ ◆ ◆








毎年、年末になると(このコラムが載るのは年始かもしれないが、一貫して掲載日を教えないコミスンが悪いのである)ストレートパーマをかけにいく。
前世によほど悪いことをしたのか、私の全身の毛には呪いがかかっており、毛深いのはもちろんのこと、髪は天然パーマである。それも完成された天パではなく、部分的に突然縮れだす「局地陰毛型」の天パだ。
なので、その呪いを一時的に解きに(そして常人の10倍のスピードでまた呪われる)美容院に行くのだが、多くのコミュ障ブスがそうであるように、美容院が苦手である。
「コミュ障VS美容師」。古より各地で繰り広げられし、終わりなき戦い。




しかし、その大体が<仕事だから、あたりさわりのない質問をする美容師→それにどう答えていいかわからず会話を瞬殺するコミュ障>という構図であり、それが施術(ストパの場合は2~3時間)が終わるまでループするという、猪木VSアリもビックリの世紀の凡戦なのである。
そしてコミュ障ブスは、今よりマシになりたくて美容院に来たのに世間話すらできない自分に落ち込み、余計引きこもり、毛もさらに縮れる、という負の連鎖が起こるのだ。
それに美容師というのは字のごとく、美容に高い関心を持っている人間なので、そもそも私どもとは人種が違い、同じクラスにいても一言もしゃべらないまま卒業するタイプなのである。
3年間同じクラスでも関わらない相手と、いきなりマンツーマンで話せ、と言われても無理だ。むしろ、話せば話すほど中高時代のトラウマが蘇る。




このように、一見施術中ずっと女性週刊誌の不倫記事を熟読している無口なブスでも、心の中ではこのような葛藤が起きているのである。
これを読んだ美容師の方は「じゃあ、こういうタイプのお客には一切話しかけるのをやめよう」と思われるかもしれないが、一つ覚えておいて欲しいことがある。
この手の女は「一切話しかけられなくても気分を害す」ということだ。
特に男性美容師に対しては、話しかけられないと「せっかく話しかけられた時用のシミュレーションをしてきたのに!」と怒り、話しかけられると「私に興味があるわけじゃないくせに、仕事だからって話しかけないで!」と怒るものなのだ。




面倒くさい。我ながら面倒くさい。そろそろ頭髪を永久脱毛して、この呪縛から解き放たれてもいい時なのかもしれない。






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【初出:コミスン 2014.12.24】

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