誇り高き女王と、彼女を支えたある忠臣。新時代を築く本格歴史ロマン!!
時は1533年イングランド。善悪や権力、命の行方さえ不確かな時代に、明日を夢見る少年が居た。
衣装担当宮内官である父に連れられ、12歳のウィリアム・セシルは初めて城へ登ることに。王に仕えることで出世を目論んでいたが、そこに君臨していたのは、傍若無人なヘンリー8世だった。
夢見ていた王宮との差に落ち込んだ少年は王妃アン・ブーリンと出会い、彼女のお腹の中の子……未来の“王”に仕えることを誓うが――
登場人物紹介

ウィリアム・セシル
ジェントリ(地方地主)層の息子で、出世を夢見る12歳。
懐妊中の王妃・アンの産む子を“王”とし、仕えることを誓う。

リチャード・セシル
ウィリアムの父で、衣装担当宮内官として王室で働く。

アン・ブーリン
ヘンリー8世の二番目の妻であり、イングランド王妃。懐妊中。
前妻・キャサリンを追い出す形で結婚したため、城内に敵が多い…?

ヘンリー8世
テューダー朝第二代のイングランド王。前妻・キャサリンとの結婚を無効化するため、ローマ・カトリック教会と対立。王子の誕生を望む。

メグ
ウィリアムの妹その1。おしゃまさん。
ベスとともにリンカンシャー・スタンフォードで留守番中。

ベス
ウィリアムの妹その2。
おにいたまが大好き。

ラルフ
セシル家の使用人の息子。
ウィリアムの性格を一番よく知る人物。