2024.03.25
第392回スピリッツ賞 結果発表!
毎月やってる!! デビューに一番近い新人賞!!
大豊作のスピ賞1月期!豪華10本を選出!
【佳作】賞金30万円
『とあるJKのどんぐりストーリー』新立川よこ(東京都・20歳)
臆病で一生懸命な少女の、可愛さぎっしり!!どんぐりコメディー!?
編集部より
「泥ぉ」などの擬音の工夫や、発想力が豊富なコマ割りから、「面白がって欲しい」という意図を強く感じました。セリフの言い回しに躍動感があり、会話の中にも読者を楽しませる工夫が詰まっています。どんぐりというアイデアも独創的でセンスを感じますし、この人の描く世界をさらに見たいと惹き付けられる一作でした。様々な作品に挑戦する姿を期待しております。
【奨励賞】賞金10万円
『廃海の人魚狩り』一光子真(東京都)
編集部より
人魚や大魚、そして難しい水までもしっかりと表現されていて、背景の緻密さからも、世界観に引き込まれる作品でした。人物の表情やページ割りをより大胆にすると、さらにストーリーの盛り上がりを付けられそうです。
【奨励賞】賞金10万円
『願いがひとつ叶うなら』餅田ぷり(兵庫県・30歳)
編集部より
重めなテーマを提示しながらも、感情が込み上げるシーンを美しく描いており、非常に読みやすく丁寧な漫画作りでした。モノローグの多さを解消し、見せ場を絞ることで、今ある素敵なシーンがさらに印象に残る作品になりそうです。
【奨励賞】賞金10万円
『百合恋天女』五十嵐日向子(神奈川県・31歳)
編集部より
画風とテーマの相性が良く、人の温かみが伝わってくる作品でした。繊細な表情や仕草、場面が非常に美しいので、ひとつのシーンの満足感が大きいです。現在、断片的に描かれている物語を、長く丁寧に描いた作品を期待しています。
【奨励賞】賞金10万円
『無性の愛』立草柚陽(東京都・21歳)
編集部より
常に覗き込んでいるようなコマになっており、お話の内容・構成含め、興味深さの煽り方が秀逸でした。可愛らしい絵柄と重めのテーマのバランスも良いです。説明の多さを解消するとさらに物語にのめり込ませられると思います。
【努力賞】賞金3万円
『死にたいと言ったら死ねる世界』田村百人(兵庫県・19歳)
『スタンプラリー』宮﨑圭吾(佐賀県・25歳)
『黒い川』大江ヨシノブ(神奈川県・21歳)
【努力賞】賞金3万円
『ロボット・コンプレックス』夏城アスカ(東京都・20歳)
『マリオネットAI花さん』神樂美早(岡山県・44歳)
総 評
以前、ある現役の小説家の方が語っておられた話が強く印象に残っています。「私は小説家になれるまで10年以上もかかってしまった。その間、本当に辛かった。一度抱いてしまった夢を簡単に捨て去ることができず、夢のあきらめ方もわからなかったからだ」と。大豊作といってよい今月の受賞者の皆さまも、年齢・投稿歴・境遇はさまざまですが、それぞれに描いてみたい世界や夢があることと思います。機会があれば、それらを担当編集者に臆せず話してみてください。今は大それた話かもしれなくても、未来の自分を後押ししてくれる「原点」となり、羅針盤になるものだと信じています。