トップ  >  カレー沢薫・輝きかけの人生コラム「薫の小部屋」第9回更新! ( 2015/01/01 )

2015.01.01

カレー沢薫・輝きかけの人生コラム「薫の小部屋」第9回更新!

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あけましておめでとうございます。
今年もコミスン、モバMAN、そして「薫の小部屋」をどうぞよろしくお願いいたします!




今回のテーマは「一年の計は元旦にあり」です。
ツルハシをご用意の上、お読みください!






◆ ◆ ◆








あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。




しかし、1月1日に当コラムを読んでいる人間は一体何者なのか。大丈夫なのか、他にやることがあるんじゃないのか、そんな奴によろしくされて私の前途が一番大丈夫か、と新年早々暗澹たる気持ちである。(誰も見ていないかもしれないが、それが日本の未来的には一番めでたい状態だ)




では、リア充は正月に何をしているかというと、やはり犬でも抱いて、何十万人も参拝者が来る神社に初詣にでも行っているのであろう。
そして混雑する神社のニュースを見て「この寒いのにバカじゃねえの」と腐すのが私のような非リア充なのだ。
つまり、誰よりも神頼みが必要そうなタイプが初詣をせず、君はもう十分だろうというタイプがさらに神の加護を受けているのである。
「一年の計は元旦にあり」というがその言葉通り、一日にして、リア充と非リア充には差がついているのだ。
初詣に限らず、非リア充というのは、人が盛り上がっていることに難癖をつけるのが好きだ。渋谷でワールドカップを観戦する大集団を見ただけで、サッカーの起源にさかのぼってまでケチをつけたくなるのである。
ちなみに、かの有名な一休さんは、正月の朝に「正月の何がめでたい、また一年が経ち死に近づいただけだ」としゃれこうべを担いで町を歩いたそうだ。
この屁理屈ぶり、水の差しぶり、実に非リア的思想である。と、一休さんに親近感を持ったのだが、調べてみると彼は僧でありながら、酒も女もやる。自分の目には割とリア充寄りの人間に映り、現在、憤懣やるかたない気持ちになっているところである。




このように、非リア充は、一年を通して常に怒りと不満に満ち溢れているわけだが、大体PC画面の向こうの会ったこともない人間(しかも一休さんなんて600年前の人だ)か、「リア充」という仮想敵に一方的に腹を立てているのである。
正月からこの調子なので、私はこの一年も、正体不明の相手に怒り続け、かといって怒りを誰かに直接ぶつける勇気はなく、ただ怒り疲れて眠り、時に何に腹を立てているのか微妙にぼかした怒りのツイートを垂れ流し続けることだろう。
そうなりたくなかったら、今すぐ、今見ているPCをツルハシで破壊し(ブラウザを閉じるくらいでは生ぬるい)初詣に出かけるべきである。





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【初出:コミスン 2015.01.01】

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