「病院訪問教育」 長期入院する児童・生徒を対象に教師を病院まで派遣して授業を行う制度。
過酷な現実を背負う子供たちに何ができるのか。奮闘する教師たちの「教育のかたち」がここにはあるーー。
新米教師・梅は、訪問教育の現場で片足を失った少年と出会う。鬱ぎ込む少年にかける言葉のない梅。ベテラン教師である見崎とともに、少年に何ができるのかを探っていくが……
登場人物紹介
鷲見 梅
教師歴4年の新米。かつて読んだ本にあった「病院訪問教育」という制度に感銘を受け、自分もその道に進む。
見崎恭平
教師歴10年のベテラン。一見無愛想に見えるが、子供の心をつかむのがとてもうまく、周りの教師仲間からは信頼されている。
大東晴久
見崎と同じく教師歴10年のベテラン。見崎のことを誰よりもよく知っている。
太田留吉
愛知特別支援学校の訪問教育部主任。見崎に全幅の信頼を寄せていて、見崎を梅の指導係にする。
水越宗一郎
交通事故で片足を失ってしまった少年。プロ野球の選手になることが夢だった。