トップ  >  第415回スピリッツ賞 結果発表! ( 2026/02/20 )
週刊スピリッツ

2026.02.20

第415回スピリッツ賞 結果発表!

週刊スピリッツ

デビューに一番近い新人賞!!

努力賞3本! 雪解け誘うパッション集結!

 

【努力賞】賞金3万円

『八百の小腹道』
のきん┃東京都・39歳

編集部より

福井県は東尋坊。B級グルメをこよなく愛する腹ペコの少女と、鯖江ドッグを持った1人の老人が邂逅する。認知症の妻の介護で「介護うつ」を患い、気分転換にやってきたと語る老人に、少女は衝撃的な言葉を放ち―― 不思議な少女の正体とは? 気迫のこもった大スケールの演出で、驚きあり、カタルシスあり、エンタメ志向が際立つ一作。ファンタジーやサスペンス、コメディーなど、様々なジャンルに可能性を感じました。

 

【努力賞】賞金3万円

『俺とあの子とGPT』
みじんこ┃高知県・20歳

編集部より

メガネに三つ編みの真面目なあの子とレポート作り。誤字脱字の確認をしようとあの子がAIを使ったその時、全俺が耳を疑った――!! 潔い7Pのショートコメディー。端正でありつつ力の抜けたタッチと間が秀逸でした。クールなヒロインにギャップを持たせるのは王道の手法ですが、ギャップの方向性が新鮮。主人公はあまり大きなリアクションをしませんが、少しの表情の変化が非常に味わい深く、可愛らしくもありました。

 

【努力賞】賞金3万円

『アレクセイ紀行』
やぐら┃大阪府・21歳

編集部より

唯一の家族である兄を亡くした後、ユーレイが見えるようになったマーク。生前は偉い軍人だったというユーレイのアレクセイは、マークが銃を隠し持っていることを見抜いており―― 元・射撃の天才と復讐したい青年の、奇妙な師弟関係が始まる。キャラクター造形や表情の描き方に「こういうキャラが好きだ!」という熱を感じます。キャッチーなモチーフを採用しつつ、人間の心情を細やかに捉えるバランス感覚に拍手。

 

総 評

漫画にはわかりやすさが重要です。昔、先輩編集者に「どんなに面白い小説でもキリル文字で書かれていたら自分は読めないので面白いかどうかそもそもわからない。わかるということは、面白さの最低条件なんだ」と言われたのですが、本当にその通りだと思います。とはいえ、言うは易しで、「わかりやすく描いているつもりなのにそうならない」のが多くの新人作家さんが悩むところのように思います。自分は本当にわかりやすく描けているのか。それをはかるためにオススメの方法があります。「三人の知人」を頭に思い浮かべます。一人目は自分の幼馴染(漫画好き)、二人目は自分の父親(漫画はまったく読まない)、三人目は小学生の姪っ子(最近 漫画を読むようになった)といった感じで、年齢と漫画リテラシーがバラバラの三人にしてください。その三人になったつもりで自分の漫画を読んでみましょう。そうすると、「幼馴染ならわかってくれるだろうけど、父親はこの描き方じゃわからないかも…」といったことがなんとなくイメージできるはずです。もし三人ともがわかるなら、それはきっと読者にとってもわかりやすいはずです。今後も力作をお待ちしております。