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週刊スピリッツ

2020.03.02

第343回スピリッツ賞 受賞作発表!

週刊スピリッツ

第343回スピリッツ賞 受賞作発表!


第343回スピリッツ賞に多数のご応募ありがとうございました。受賞作1作を発表いたします。



【佳作】賞金10万円
『暗闇の白昼夢』中元祐利(東京都・24歳)

誰にも知られず音声掲示板でエロい音声をアップロードし、人気を得ている高校生・青野。彼は実は、学校の美女・北條先生に想いを寄せている。しかし想いを伝えられないまま、悶々とした日々を過ごしていると、文化祭準備中に突然停電が起きる。そして、思いがけずに北條先生と真っ暗な教室で二人きりに。そして、先生が音声掲示板で自分の声を聞いていることを知り…



編集部より
主人公と先生の関係はどうなるのだろうという期待感をもたせる演出で、飽きることなく楽しめながら読めました。ただ、停電してからの後半からリアルさが薄れていき、尻すぼみになっている印象を受けました。次作では、「もっとおもしろくなる展開があるのでは?」と、読者の予想を裏切ることを念頭に考えるようにしてみてください。

担当者より
受賞作1本のみ、という厳しい結果となった今回。佳作を受賞した中元祐利さんの『暗闇の白昼夢』と落選した作品を大きく分けたポイントは「読者を意識している」ことでした。作品づくりにおいて、第一に考えるのは「こういう感情やキャラクターを描きたい」という初期衝動です。そして、次に大事なのはそれを「どう表現するか」という読者に伝える視点です。佳作受賞作はその前提に気を配った上で、音声掲示板などの現代的なギミックを下地に、若者にとって普遍的な悩みである“性的リビドーの行き場のなさ”を丁寧に描いていました。読む人の心を震わすために“あらゆる手段を考え抜く”、この姿勢を貫いた作品の応募を期待しています!




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