週刊スピリッツ
2023.05.22
第382回スピリッツ賞 結果発表!
週刊スピリッツ
毎月やってる!! デビューに一番近い新人賞!!
TOP賞に輝いたのは18歳の俊英!瑞々しさ全開の3月期!
【努力賞】賞金3万円 TOP賞
『押入れ』堀 大介(埼玉県・18歳)
押入れの天井に空いた穴。その先に広がっていたのは──
編集部より
丁寧な画面作りがとても印象的な一作でした。幼く無垢な少女の不安げな佇まいも、屋根の傾いたボロ屋も、意図を持って描かれていたのがとても良かったです。登場人物だけでなく、背景や世界観にもキャラクターが宿るような作品を、次回も期待しております。
【努力賞】賞金3万円
『化け猫の仮面』清水レイコ(東京都・28歳)
助けた猫は美少女だった。
編集部より
女の子が可愛く魅力的で、特に見開きに込められた熱が素晴らしかったです。全体を通して、セリフで語り過ぎている印象で、情景や視線、アクションで感情を見せられるようになると、表現の幅が広がるかと思います。
【努力賞】賞金3万円
『光明』もも(京都府・22歳)
風俗嬢の死が男にもたらしたのは…!?
編集部より
物語に世間への問いが宿っており、とても良かったです。ただ、「何が彼女を憂鬱にしたのだろう」という問題に対しての回答が予想の範疇に留まっているのが少しもったいなかったかと思います。
総 評
歴史上の人物で人気のあるキャラクターといえば信長や秀吉ですが、彼らには「比叡山を焼き討ちして第六天魔王を名乗った」「上司のわらじを懐に入れて温めていた」などの有名な逸話があります。一方「大仏を作った」聖武天皇のことを、大好きという人も大嫌いという人もあまりいません。逸話というのはその人のことを好きか嫌いか判断できる印象的なエピソードで、マンガにおいて「キャラクターを描く」というのは、この逸話を描くことに他なりません。「カレーが辛かったので、コンサートをキャンセルして家に帰った」という逸話を持つロックスターがいますが、私はその人が大好きです。(スピリッツ賞担当副編集長 茂木)