週刊スピリッツ
2023.01.30
第378回スピリッツ賞 結果発表!
週刊スピリッツ
毎月やってる!! デビューに一番近い新人賞!!
奨励賞×2本、努力賞×3本選出! 衝動溢れる5作!俊英集った11月期!!
【奨励賞】賞金5万円 TOP賞 月刊!スピリッツ3月号に掲載決定!
『神ノ死』yoyo(京都府・21歳)
神に思えた母の不貞。ウサギを飼いたい少女の純朴。幼き欲望が、蠢動する──
編集部より
親の秘密を握るという出来事を通して、背伸びを覚え始めた子供の純粋な欲望が丁寧に描かれており、とても面白かったです。ウサギに一喜一憂する子供らしいところや、物事をすべて理解しているような大人ぶったところの切り替えのテンポが良く、主人公 に自然に入っていくことができました。また、画面構成や間の取り方など、緊張感の演出も素晴らしく、全体に読ませる力のある作品でした。
【奨励賞】賞金5万円
『イータブル・ライフ』天海夏矩(熊本県・22歳)
食べる。食べる。食べる。食べられない私は、彼を見つめる。
編集部より
摂食シーンに感じられる強烈なフェチが素晴らしかったです。とても色っぽく、そのままキャラクターの魅力に繋がっておりました。また、繊細な絵柄を以て独自の世界観を表現していたのも素敵でした。
【努力賞】賞金3万円
『確変』仁平こころ(東京都・20歳)
【努力賞】賞金3万円
『they』堀内陽平(京都府・38歳)
【努力賞】賞金3万円
『バー・ストーン 顧客リストより』宮崎想深(東京都・41歳)
総 評
受賞作はバリエーションに溢れていましたが、どの作品も主人公の異質で、いびつで、常識外れな特徴を、ユニークな魅力として読者に捉えてもらおうとしているのが素晴らしかったです。『男はつらいよ』の車 寅次郎も、『オバケのQ太郎』のQちゃんも、『アフロ田中』の田中 広も「まったくもってダメな奴」ですが「その様をずっと見ていたくなる愛嬌」があります。 たとえ主人公がなんの能力も目的も持っていなかったとしても、それさえあれば大ヒット作になるわけですから、今後もそのことを忘れないようにしてください。(スピリッツ賞 担当副編集長 茂木)