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カレー沢薫・輝きかけの人生コラム「薫の小部屋」第7回更新!

2014.12.08

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今回のテーマは「クリスマスの過ごし方」です。
カレー沢流・素敵な過ごし方とは...?






◆ ◆ ◆








12月と言えばクリスマスだ。
先日、会社の人が携帯の着メロをクリスマスソングにしているのを聞いて「同じ人間と思えない」と震撼したところである。
リア充にとってクリスマスが一大イベントであることは間違いないが、非リア充にとってもクリスマスは何かと心がざわつく日なのだ。




子どもの頃はケーキが食えてプレゼントがもらえる、非常に楽しみな日であったが、それがいつしか「クリスマスには二種類の人間がいる。セックスできる奴とできない奴だ」という風に、とにかく異性、または同性、時には混合でパツイチかました奴が優勝という日に変わってしまったのである。(雨が夜更け過ぎに雪へと変わるように)
よって非リア充は、そんなカップルたちが視界に入らぬよう、クリスマスにはひたすら一人で引きこもるしかなくなったのだが、ネットが普及したあたりから、非リア充のクリスマスにも変化が訪れた。




非リア充が集い(ネットで)「アンチクリスマス」という旗の元団結し、(ネットで)クリスマスへの呪詛を唱え、(ネットで)モミの木を燃やしカップルを狩れる(脳内で)ようになったのである。
こう書くと余計悲しい世界のようだが、仲間を見つけやすくなったのは確かであるし、アクティブな人は、クリスマスに非リア充同士のオフ会などに参加し、セックスはできなくともそれなりに賑やかに過ごせるようになり、私もオフ会に参加する行動力はなかったが、ネットで思う存分呪詛を吐いた一人である。




そして、それから10年余りの今現在、私がクリスマスをどう過ごしているかというと、何もしていない。呪うことも、楽しむこともなく、廃人になった「人間失格」の主人公のごとく、〝ただ一切は過ぎていきます〟というように、クリスマス他イベントごとは終わっていくのである。
それは非リア充じゃなくなったからだと思われるかもしれないが、全くそんなことはない。そこで気づいたのだが「非リア充」というのはスポーツ選手なのである。非リア充として最前線で闘い、輝けるのもやはり若い内だ。歳を重ね、リア充を憎む気持ちは変わらなくても、体がついていかなくなる。オフ会はおろか、ネット上ですら「一狩りいこうぜ!(カップルを)」などと周りを扇動する元気はなく、時折、ジジイの出し残し小便のように、ツイッターで一人「リア充爆発しろ」と小声でつぶやくしかもう出来ないのだ。




今10代、20代の非リア充はそのことを肝に銘じ、この老兵の分までクリスマスには八つ墓村ルックで、イルミネーション輝く街に繰り出してほしい。





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【初出:コミスン 2014.12.08】

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