トップ  >  【連載コラム】『テツぼん』原作者、高橋遠州先生のテツオタ話。第6回はいろいろな〝鉄〟についてのお話です!! ( 2014/05/28 )
ビッグオリジナル

2014.05.28

【連載コラム】『テツぼん』原作者、高橋遠州先生のテツオタ話。第6回はいろいろな〝鉄〟についてのお話です!!

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第6回【〝鉄〟にもいろいろあります】






 『テツぼん』100回記念の読者プレゼントに多数のご応募ありがとうございました。これがプレゼントされた『テツぼん撮り鉄Tシャツ』です。




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テツぼん撮り鉄Tシャツ前面






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テツぼん撮り鉄Tシャツ背面






 ところでTシャツに書かれた"撮り鉄"という言葉、我々鉄道マニアにとってはおなじみの言葉なんですが、一般の方々にはちょっと聞き慣れない言葉だったかもしれません。昨今の鉄道ブームでわりとメディアなどでも耳にする機会は増えてきていますが、まだまだ国語辞典などには収録されていないことのほうが多いようです。
 ざっくり言ってしまえば、鉄道写真を撮ることが好きな鉄道マニアという意味です。駅とか線路沿いで列車に向かってカメラを向けている人たちを時々見かけるかと思いますが、彼らが"撮り鉄"ですね。路線廃止とか新型車両デビューといった鉄道イベントの時にカメラを持った人たちが大挙して押し寄せる光景は昔からおなじみですけど、そうした絵になりやすいということでテレビや新聞にもよく取り上げられるので、鉄道マニアの中では一番目立っている存在です。




 それに対して"乗り鉄"というのもありまして、これもざっくり言ってしまえば、列車に乗ることが好きな鉄道マニアという意味です。先頭車両で、かぶりつくようにして前方車窓を見ていたらたぶんその人は"乗り鉄"だと思って間違いないでしょう。
 実は私も"乗り鉄"、それも車窓が好きな車窓鉄なんですが、たいてい列車に乗ってる時は黙々と車窓を見ているだけなので、たぶん"乗り鉄"とはバレてないはずです。もっともローカル線などでロングシート(※)に出くわしたりすると車窓を見るためにガラガラの車内なのにドア付近にずっと立ってたりすることはありますから、案外バレてるのかもしれません......
 それと次の『テツぼん』の節目に今度は『テツぼん乗り鉄Tシャツ』なんかできたらいいなとは思います。




 ※窓際の両側に長く設置された通勤車両によくある座席配置。車窓が見にくいので"乗り鉄"は嫌う。




 鉄道マニアには他に"模型鉄"というのもあります。これはNゲージなどの鉄道模型が好きな人たちのことです。"撮り鉄"や"乗り鉄"がいわゆるアウトドア派であるのに対し"模型鉄"はインドア派という決定的な違いがあります。鉄道模型は好きだけど、実際の鉄道に乗るのはめんどうだという人もわりといるようですね。




 以上、"撮り鉄""乗り鉄""模型鉄"が鉄道マニア界の三大派閥みたいになっていて、それぞれ鉄道の楽しみ方も、一線を画しています。
 "乗り鉄"にはのんびり鉄道旅行を楽しみたいという"ゆる鉄"の人たちが多いんですが、そういう人たちは写真には、それほどこだわってるようには見えません。私などもせいぜい安物のカメラでスナップ写真を撮る程度です。フィルムカメラの頃は一回の旅行で数枚しか撮らないなんてこともありました。
 一方"撮り鉄"はと言うと、撮影のための移動はもっぱら車で鉄道にはほとんど乗らないという人が多くいます。確かに列車に乗ってしまったら列車の撮影はできませんし、撮影ポイントが駅から遠いということもよくありますから仕方ないのかと思います。




 この三大派閥以外に"駅弁鉄""イベント鉄""旅行鉄""研究鉄""収集鉄"......といろいろありますけど、それぞれにテツぼんTシャツがあったら、案外おもしろいかも...!?





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(執筆:高橋遠州 担当:ビッグコミックオリジナル編集部)

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【初出:コミスン 2014.05.28】

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