週刊スピリッツ
2022.07.04
第371回スピリッツ賞 受賞作発表!
週刊スピリッツ
毎月やってる!! デビューに一番近い新人賞!!
努力賞×3本! 接戦の4月期は瑞々しく輝く20歳の気鋭がTOP賞受賞!!
【努力賞】TOP賞 賞金3万円 ボーナス10万円+スピリッツ新人王ノミネート!
『マーメイの星』となん(大阪府・20歳)
不時着した星で出会ったのは一人の少女。そして、奇妙な風習だった──
編集部より
ページ単位での描き込みのバランス感覚が素晴らしく、随所に目の止まるシーンが入っていたことが印象的でした。また、そこで描かれるキャラクターの表情も魅力的で、異星に不時着したクニビの戸惑いや心細さ、そしてヤオを食べるという決意の切なさがストレートに伝わってきました。
【努力賞】賞金3万円
『龍学者のリサ』細谷秀平(東京都・22歳)
龍と人が繋がり紡ぐ、ハートフルファンタジー!
編集部より
アクションシーン含め最後まで絵柄が安定しており、良かったです。展開や演出も派手で惹きつけられました。次作では、若干のオールドスクール感を払拭できると、より多くの読者に届く作品になるかと思います。
【努力賞】賞金3万円
『リング・バブルガム』山田鷹魅(北海道・40歳)
母親の意思を継ぎ、少女は戦いの世界へ──!
編集部より
真っ直ぐな感情が描かれており、好印象でした。敵役や市民の描き方に二面性を持たせると、より深みのある話になり、主人公の善性に説得力が出るかと思います。
総評
受賞作はどれも独創的な設定の面白さが光る作品でした。変わった設定や現実ではない世界を提示した物語は、読者の側に「その設定や世界観を覚えなければ楽しめない」というコストが発生します。なので、そういう物語こそ「こういう人が実際にいて欲しい」と思わせられるキャラの魅力や「違う世界の人だけど、この気持ちは共感できる」というキャラの感情のリアリティーがより必要になってきます。そこが確保されなければ、設定や世界観が「アイデア」ではなく「独りよがりな思いつき」になってしまうので、強く意識するようにしてみてください。 (スピリッツ賞担当デスク 茂木)
また、原稿の直接のお持ちこみも大歓迎です。