2013.11.13
『金魚屋古書店』でオバQビルを描いた芳崎せいむ先生のラクガキ #小学館ラクガキ
[ラクガキ大会レポート その27]
46年の歴史の中で、数々のマンガ作品を送り出してきた「オバQビル」こと小学館ビル。時にはビルそのものがマンガの中に描かれることもありました。「IKKI」で連載中の『金魚屋古書店』の芳崎せいむ先生も、 そんな「オバQビル」を描いた漫画家の一人です。 そんな芳崎先生がビルの壁に描いた落書きをまとめてご紹介。 1階ロビーに入ってすぐの展示スペースに描かれた『金魚屋古書店』の主人公、鏑木菜月(かぶらぎ・なつき)。『金魚屋古書店』は、祖父の店「金魚屋古書店」の店長代理となった菜月と、店に関わる人々の姿を通して様々なマンガにまつわるドラマを描く、マンガ好きなら必読の一作です。 応接ロビーのガラス扉に『夜回り先生』を描いた「土田世紀(偽)」の正体は、芳崎せいむ先生。『金魚屋古書店』と同じく『IKKI』で活躍されていた故・土田先生の姿を借りて「馬鹿やろー俺はこんな下手糞じゃねーぞ!」という謙遜のコメントも。 地下フロアのショーケースに描かれた『金魚屋古書店』に登場する"まんがばか"の古書店員、斯波尚顕(しば・なおあき)。ちょっとしたヒントからお客さんの求めるマンガを導きだす史上最強の目利き古書店員らしく、お向かいの『境界のRINNE』のラクガキをご案内。 地下フロア、韓国料理店のガラスケースに描かれた『テレキネシス 山手テレビキネマ室』に登場する変わり者のプロデューサー、東崋山。吹き出しに書かれた小学館ビルへのメッセージは「by原作者・東周斎雅楽(代筆)」となっていますが、これは芳崎先生が気を利かせて書き添えたもの。 「ビッグコミックオリジナル」に連載されていた『うごかし屋』の主人公、蘇芳鉄(すおう・てつ)のラクガキ。引越し屋「うごかし屋」の二代目社長は小学館本社の一時移転でも、ここぞとばかりに活躍しているようです! 後ろを追いかけるクロネコは「女性セブン」で『女帝 由奈』を連載中の黒川あづさ先生によるもの。 最後は『金魚屋古書店』10巻のおまけマンガ「オバQビル 4つの誓い」から〆の1コマ。小学館ビルを訪ねた「金魚屋」の面々が、小学館ビルの建物に込められた「想い」を知るというエピソードです。 <記事:平岩真輔(コミスン) 撮影:太田真三、大槻志穂、外山亮介、西村千春、林紘輝、ぺらねこ、三輪憲亮、横田紋子>
【初出:コミスン 2013.11.13】
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