トップ  >  第8回ヤングスペリオール新人賞結果発表! ( 2022/04/22 )

2022.04.22

第8回ヤングスペリオール新人賞結果発表!

「マンガはもっと自由だ!」を標榜するネオ青年誌の登竜門! 白熱の審査を経て、今回も多数の受賞作が誕生! 結果発表&審査員インタビュー!

今回も大賞作誕生!!

大賞 賞金100万円+掲載権

 

大賞 『ヲボロゲナアサガヲ』 

淡島カケス│愛知県

■ストーリー

自分の顔にコンプレックスを抱く女子高生「もにょ子」はある日、学校で都市伝説「顔剥ぎ」の噂を耳にする。顔剥ぎに出会うと、顔を剥がされ別な顔に替えられてしまうと聞き、もにょ子は恐る恐る噂のトンネルに赴くが…?

●奥 浩哉氏評

非常に独特のセンスを感じました。特に絵柄と重厚な物語に生ずるギャップが印象的。ホラー描写の巧さもあり、将来性を評価させて頂きました。今後は画力の向上がポイントかと思います。

●稲垣理一郎氏評

絵はまだ拙さがありつつも、ポップな雰囲気があって全体的に謎の迫力を産んでいます。キャラクター配置がハッキリしていて、「世界」にも入り易かったのも評価ポイントでした。

 

審査員賞 賞金30万円+掲載権

審査員賞 (奥 浩哉氏)『地味子は悪の女幹部をやめました』 

高橋ねぎ美│31歳│神奈川県

■ストーリー

地味な若手女優・出淵優子は、戦隊ヒーロー番組で悪の女幹部・ロザンネスを演じるとキャラが豹変、人気を博している。ある日、ロザンネスの最期が描かれた脚本が渡されるが、自分の役柄イメージと異なることから…?

●奥 浩哉氏 評

題材の目のつけ所が良く感情移入もしやすくて、完成度が非常に高い作品です。キャラクターの心が変容していく描写にも説得力を感じました。絵に関しては、もうちょっとクセが欲しい気がします。

 

審査員賞 (稲垣理一郎氏)『尿意の果て』 

まえだまな│22歳│愛知県

■ストーリー

友人宅で徹夜でレポートを終えた主人公の女子大生。精魂尽き果てて眠りにつこうとするが、そこに容赦ない尿意が…眠いし寒いから布団から頑なに出ようとしない女子大生。しかし、割とすぐ限界が訪れ…

●稲垣理一郎氏 評

絵が可愛く、女の子が可愛い。この画の世界で掛け合いコメディをやるのは強い。演出も巧みで読みやすかったです。2人のキャラについて、違いを出すための描写がもっとあると、さらに面白くなると思います。

 

編集長金一封!!賞金50万円『蜘蛛女』 

まさかき│52歳│千葉県

■ストーリー

かつては小江戸と呼ばれていたものの、今や限界集落寸前となってしまった町・水里町。ひと月前にその町役場に赴任してきた男が、完全に時代に取り残された風景を歩く中で目にした、目を疑う「もの」とは…

●菊池編集長 評

とても求心力を感じました。奇妙なシチュエーション、匂い立つような絵と画面…とてもエロかったです。最近の漫画にはあまり見られないアングラな魅力に満ちていて、個人的に非常に面白く読みました。

 

佳作 賞金20万円

佳作 『またねと言って迎えに行くよ』

ヤコタ吟│20歳│愛知県

■ストーリー

幼馴染で親友のミヨちゃん。最近、私の知らないミヨちゃんが目の前にいることがある。複雑な家庭環境の中で生きるミヨちゃんを支えているのは自分だと思っていたけど、私以外の存在が見え隠れして…

●稲垣理一郎氏 評

可愛くて、繊細で、妖しい魅力がある絵。心情描写も丁寧でした。あとは主人公たちのキャラを、読者に興味を持ってもらうための“提示”の仕方を磨いていくと良いと思います。

 

佳作 『どうせい』

旭春摩│22歳│愛知県

■ストーリー

彼女を欲する25歳サラリーマンの「オレ」が寝床に入ろうとすると、そこにはもう一人の「オレ」が…「オレ」と「オレ」の奇妙な同棲生活が始まる。やがてそれぞれの価値観に相違が出てきてしまい…「オレ」同士なのに。

●稲垣理一郎氏 評

とても読みやすく、好感度の高い絵で演出も綺麗。あとはキャラが、どういう奴なのか?なぜ気になるのか?を積極的に提示するよう意識すると、化けると思います。

 

奨励賞 賞金5万円│努力賞 賞金1万円

奨励賞 『シャイネス!』

中間春希│24歳│東京都

 

努力賞 『あの日にない優しさを』

友藤みる│20歳│大阪府

努力賞 『魂の塵』

平野ジュウイチ│31歳│東京都

努力賞 『シャッター』

秋山視点│21歳│大阪府

 

編集長総評

第8回ヤングスペリオール新人賞にご応募ありがとうございました。今回も前回を上回る沢山のご応募をいただきました。おかげさまで、この新人賞は回を重ねるごとに応募数が増えてきています。数多ある新人賞の中からスペリオールの新人賞に応募してくださった新人漫画家の皆様に、心より御礼を申し上げます。
 また、大変うれしいことに作品のレベルも回を増すごとに高くなってきているように感じています。前回・第7回のヤングスペリオール新人賞からは、審査員賞(松浦だるま氏)を受賞されたたかたけしさんが、さっそく本誌で連載を開始しました(143ページからの『住みにごり』)。今回の新人賞からも新しい才能がスペリオール本誌で連載を獲得し、活躍してくださることを願ってやみません。

 今回も非常にハイレベルな審査となりました。厳正な審査の結果、独特の作風でオンリーワンの魅力を放つ淡島カケスさんの『ヲボロゲナアサガヲ』が大賞を受賞、高橋ねぎ美さんの『地味子は悪の女幹部をやめました』とまえだまなさんの『尿意の果て』が審査員賞をそれぞれ受賞されました(受賞理由はそれぞれの評と次ページからの審査員インタビューをお読みください)。また、まさかきさんの『蜘蛛女』は2016年に漫画 on Web(後にマンガ on ウェブ)さん主催のネーム大賞で準入選したものを改定し完成させた作品とのことですが、かつての『ガロ』を彷彿させる大変個性的な作風で、50歳を超えてこのような作品を投稿してくださったまさかきさんに対し、ヤングスペリオール新人賞史上、二度目となる「編集長金一封」を贈呈しました。他にも佳作、奨励賞、努力賞が出て合計10作品が入賞となる大変「豊作」な回となりました。

 スペリオールをめくると、錚々たる連載陣の先生方の名前に「新人は出る幕がないのでは」と勘違いされる新人漫画家の方もいるかもしれません。ですが、そんなことは全くありません。私たちの編集方針は一言で言うなら「凄い才能を持つ漫画家の作品を掲載する」ということに尽きます。凄い才能でさえあれば、新人であろうが、大ベテランであろうが、年齢やキャリアは全く関係ありません。凄い漫画家が描く凄い作品をとにかく読みたい!それが私たちがこの雑誌を作る唯一にして無二の動機です。

 次回の新人賞は「第二回 次世代新人マンガ大賞」となります(詳細は374ページ)。青年漫画の最前線で活躍する7名の先生方に審査をお願いしました。手前味噌ですが、これだけの凄い審査員が揃う新人賞は他にはないのではないか、と自負しています。凄い審査員だけが、本当に凄い新人を見つけることができる…そう考えて依頼しました。是非、沢山の皆様のご応募を心よりお待ちしています。(編集長・菊池)