週刊スピリッツ
2021.06.07
第358回スピリッツ賞 受賞作発表!
週刊スピリッツ
第358回スピリッツ賞に多数のご応募ありがとうございました。センス輝きあふれる2本が受賞
【奨励賞】賞金5万円
『成る。』翡翠こはく(広島県・20歳)
高校3年生の流川ひまわりは、兄からいつも体の関係を強要されている。母に相談しても、家族の平和のためと取り合ってくれず、次第に自分の体と心と名前が分離していると感じるようになってしまう。そんなひまわりは、進学を機に家を出たのだが…
編集部より
描きたいものがはっきりと表現されており惹き込まれました。所々に、うわべではない己の中から出てきたであろうセリフもあって非常に良かったです。次回作も期待しています。
【努力賞】賞金1万円
『こるヴす¶』mokazu(千葉県・38歳)
カラスのぽよはいつも、仲間の かーこ と すう と一緒に過ごしている。ある日、3羽でご飯を探しているときに、チャーハンを食べている人間に遭遇する!そして人間が席を外した隙にチャーハンを食べようと突撃するのだが!?
担当者より
受賞作となった『成る。』からは登場人物のリアリティーや血の滲むようなモノローグに、20歳である作者の「これを描かなければ先に進めない」ともいうべき強い気迫を、一方の『こるヴす¶』からは38歳である作者の「このキャラクターや世界観を楽しんでほしい」というサービス精神を感じ、その意味で非常に対照的な2作でした。「自分の想いを伝えたい」も「読者を楽しませたい」も漫画を描く出発点として どちらも正しく、若いからこそ描ける作品もあれば、人生経験が豊富だからこそ描ける作品もあるのが漫画の面白さであり可能性です。「あなたがどういう人間なのか」が垣間見える作品を編集部はお待ちしています。
また、原稿の直接のお持ちこみも大歓迎です。