2020.11.17
合同新作賞締切直前、緊急企画!!『江戸城再建』 (監修:三浦正幸)黒川清作氏 特別インタビュー!!!!
作者プロフィール
第1回合同新作賞で入選受賞。
「ビッグコミック増刊号」での読切掲載を経て、「ビッグコミック本誌」にて 『江戸城再建』で連載デビュー。単行本全3巻、絶賛発売中。
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Q1.「新人コミック大賞」と 「合同新作賞」に応募したきっかけは?
まず、「新人コミック大賞」に応募した理由は、「ビッグコミック」「オリジナル」「スペリオール」「スピリッツ」と青年誌が4誌そろった規模の大きい賞だったからです。見てもらえる雑誌が多いので、「どこかで拾ってもらえる確率が高いのでは?」という狙いもありました(笑)。入賞は逃したのですが、「ビッグコミック」編集部のNさん(現担当)に声をかけられて、担当してもらうことになりました。
それからネームの打ち合わせを重ねた結果、連載へのステップアップの一環として、「合同新作賞」に応募することになりました。
Q2.社会人経験が漫画制作に役立っていると感じることはありますか?
以前は接客業や営業など直接顧客と話す機会の多い仕事をしていました。顧客のニーズを考える癖がついているので、『江戸城再建』も「読者が何を求めているのか」を
意識しながらネームを作っていました。営業のセールストークに、一度相手の意見を飲んでかみ砕いてから提案する「応酬話法」というやり方があるのですが、僕の場合はこれを連載に活用していました。例えば、読者が「おかしいな」と感じるかもしれないと思ったところは、作中でキャラクターに敢えてマイナス意見を言わせて、読者の不満を潰していくように心がけていました。 特に第一話は、堀川の発言に対して専務にマイナスなことをバンバン言わせています。
不動産会社やデベロッパーと仕事をする機会も多かったので、上役がどう動いて、どう部下に指示を出すのかなどを横で見ていました。それが、作中でのキャラクター作りに役立った気がします。
Q3.漫画家になる前にやっておけばよかったことは?
特に思い浮かばないのですが、とにかく「もっと早く始めれば良かったな」とは思います。僕は33歳で賞を取ったのですが、早い人だと高校生くらいから始めていると聞くので・・・それくらいから本気で目指しておけば良かった。
でも、そうしたら社会人としての経験があまり積めなかったので『江戸城再建』のような連載をする勇気が出なかったかもなとも思います。
Q4.漫画家になってよかったと思うことは?
作品が世に出るのって、自分の頭の中身を描いて、それを人様に見てもらえるということですよね。批判や悪い意見があったり、叱咤激励を頂いたりしても「ちゃんと見えてもらえているんだ」ということが分かる時が何より嬉しい瞬間です。
Q5.投稿を迷っている方にメッセージ
漫画家を目指されている方の中には「100点満点」を目標にしている方も多いんじゃないでしょうか? 例え60%、70%の状態で賞に出しても、担当さんがつくことがあります 。そうすれば、無料で添削してもらえるし、自分では気付かなかった良いところにも気付けたり。僕も今の担当さんがつくまで、他誌で10~15本持ち込みし、5本くらい投稿していました。ずっと歴史漫画を描いてたんですけど、特に引っかからなくて。でも別の雑誌に持っていったら、同じ作品でも「掲載するよ」という連絡がきたことがありました。雑誌や編集者によって得意なジャンルとそうでないところがあると思うので、とにかく多くの人に見てもらったら良いんじゃないでしょうか。
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