北町奉行所同心・北沢彦太郎は真実を追求するため、検屍に人一倍こだわっている。死因を特定することが死者の声無き声を聞き、冤罪を無くすことにつながるからだ。医者の玄海、絵師のお月、そして検屍の教本「無冤録述」を味方に、北沢が江戸の町を駆ける!!
江戸川乱歩賞受賞の川田弥一郎の傑作小説を高瀬理恵が華麗な筆で描く、大江戸検屍推理譚。
登場人物紹介
北沢彦太郎(きたざわひこたろう)
北町奉行所同心。検屍においては、奉行所内では誰もが一目おく存在。死因を特定し、殺されたものの無念の声を聞くため、検屍に命をかける。
お月(つき)
人気絵師、一游斎孤月(いちゆうさいこげつ)。死者の顔を生きているように描いたり、目撃証言から人相描を作ることで北沢を手伝う。
古谷玄海(ふるやげんかい)
蘭学の知識も豊富な医者。検屍の技術においては北沢よりも上。若い女が大好き。