時は大正。
20歳の誕生日を船内で迎えた裕仁(ひろひと)青年はいよいよヨーロッパへと上陸する--!
イギリス、スコットランド、フランス、ベルギー、イタリア。
当時、世界の最先端であったであろう国々は極東の小国からやって来た20歳の皇太子をいかなるスタンスで出迎えたのか。
一方、青年不在の日本。
日に日に深刻さを増す大正天皇のご病状。
そして青年を摂政に据えるべく動いていた時の総理・原敬の支持率も見る影もないほどの下降線を辿っており…!?
後年、彼の人が「もっとも楽しい時であった」と語ったとされる欧州外遊。
その一部始終を自由な描写で綴る最新刊登場。