私の青春の地、満州が失われてゆく。
1945年(昭和二〇)、上田としこは28歳。
日本が戦争に負けた時、としこは満州の地で働いていた。
もしも、叶わないものを「夢」と呼ぶとするならば、
「漫画家になる」というのは、としこにとって
夢でしかなかった。
大きな戦争は終わった。
けれど、満州の日本人、とりわけ一人の女・上田としこの戦争は、
終わりが見えないのであった─────
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