『Gu-Guガンモ』『ギャラリーフェイク』の細野不二彦が初めて語る若き日の自分、家族、親友。漫画家への道を決めた、あの運命の一年。
1978年、東京の有名私立大学に通う、
彼らは、のちに漫画家やアニメーターとして大活躍する才能の持ち主だが、その頃はただ、マニアックな学生生活を謳歌する若者たちだった。
時代は日本のサブカルチャーが勃興する70年代後半。複雑な家庭環境の中、細納青年は、悩み迷いながらも、自ら漫画家の道を歩き始める。
登場人物紹介
細納不二雄。
マンガ家を志す大学生。家庭の事情やプロとの力量の差に悩みながらもデビューを目指し奮闘する。
細納の母。
障がいを持つ次男の面倒をみつつ、入退院を繰り返す父親に代わり内職で家計を支える苦労人。
智之。
障がいを持つ細納の弟。いつも明るくちょっとのことでは動じない大きな心を持つ。
細納の父。
学歴コンプレックスからアルコール依存症になり入退院を繰り返すも、お酒をやめられない。
松崎健一。
「スタジオぬえ」の創設メンバーの一人。日本を代表する脚本家であり、SF考証やアニメの企画や設定などを手がける。『機動戦士ガンダム』における「ミノフスキー粒子」の考案者としても有名。
高千穂 遥。
「スタジオぬえ」の創設メンバーの一人。小説家で日本SF界の第一人者。『クラッシャージョウ』や『ダーティペア』シリーズを手がける。
加藤直之。
「スタジオぬえ」の創設メンバーの一人。「SFマガジン」の表紙を担当するなど、流麗なメカと美女でファンを魅了するイラストレーター。
宮武一貴。
「スタジオぬえ」の創設メンバーの一人。アニメ『宇宙戦艦ヤマト』『キャプテンハーロック』などのメカデザインを手がけるデザイナー兼イラストレーター。
福来正彦。
細納の高校から友人でSFマニアのお坊ちゃん。附属あがりの丘の上ボーイ。
斎藤明彦。
細納の高校からの同級生。繊細できれいなイラストを描く。のちに『時空要塞マクロス』の制作に参加。キャラクターデザイナーとしての地位を築く。
河森正治。
細納の高校からの同級生。抜群のデザインとオリジナリティーを持つメカを描く。のちに『マクロス』の戦闘機「バルキリー」をデザインし、アニメ監督も務める。