女・上杉謙信の一代記!
稀代のヒットメーカー新境地!! 夢舞い心躍る、ロマンチック大河ロマン!
時は戦国、享禄三年(一五三〇年)、一月。
越後の春日山城城主・長尾為景のもとに、待望の第三子が誕生した。
軍神・毘沙門天の生まれ変わりであり、頼りない嫡男・晴景に代わり、長尾家を導き戦うことを期待された男子… …
のはずが、生まれたのは、足が大きく元気な― ―姫だった。
寅年生まれの姫の名は「虎千代」。
彼女こそ、武田信玄がライバルと認め、織田信長が恐れた、戦国最強の武将・上杉謙信、その人である!
登場人物紹介
■長尾家
長尾景虎(後の上杉謙信)
姫武将として育てられ、戦のみならず、内政においてもその手腕を発揮。個性豊かな家臣たちを束ね、女ながらに越後一国を束ねる春日山城主となる。
長尾晴景
景虎の兄。妹想いだが、戦嫌いで病弱。父・為景から家督を継ぎ城主となるが、国の平穏のために若隠居し、景虎にその座を譲る。
綾姫
景虎の姉。景虎が幼い頃、長尾政景に嫁ぐ。兄想い、妹想いの聡明な女性。
本庄実乃
景虎の家臣。栃尾城城主。景虎のブレーン的存在。
小島弥太郎
景虎の家臣で用心棒。元山賊。頭は悪いが戦では剛力無双。
シロ
景虎の影武者。早駆けをしていたところスカウトされた。
麦
シロの妹。景虎に心酔している。賢く働き者でなんでもできる。
捨丸
景虎の家臣。幼少期から長尾家に仕えている。
お竹&お仙
長尾家の女中。仙は捨丸の姉。
■武田家
武田晴信(後の武田信玄)
情報戦に長けた冷徹な武将。父を追い討ち、甲斐国の城主となる。景虎とは一度邂逅を果たしているが、まだ彼女の正体を知らない。
山本勘助
武田家の軍師。今川家の間者だったが晴信との出会い、武田家に仕えることに。
諏訪姫
晴信の側室。一族郎党、晴信に殺された過去を持つ。
武田信繁
晴信の弟。兄を慕っている。