トップ  >  第11回ヤングスペリオール新人賞結果発表! ( 2024/10/03 )
ビッグスペリオール

2024.10.03

第11回ヤングスペリオール新人賞結果発表!

ビッグスペリオール

才能の“原石”ゾクゾク発掘!!&豪華審査員の濃密インタビュー!!

審査員賞 賞金30万円+本誌掲載

審査員賞 『慈悲灯』 

乙原おきと│33歳

■ストーリー

死期が迫った一人の僧侶の前に現れたのは、「慈悲灯」と名乗る謎の物体。「どんな質問にも答える」という慈悲灯を前に、男は、これまでずっと囚われ続けてきた「ある問い」をぶつける。

●たかたけし氏評

最近AIと人間がテーマの漫画が増えていますが、その変化球版といった感じでしょうか。 慈悲灯の物体としての面白さにウケてしまって、真横から見た慈悲灯、隣で佇んでいる慈悲灯に面白さを感じました。女性のキャラクターも想像と違った裏切りがあって面白かったです。 全体的にモノローグが多すぎるのがもったいない。坊主と女性にもう少し思い入れを持たせてほしかったです。

 

編集長金一封 賞金50万円+本誌掲載

編集長金一封 『コンビニノシンヤ〜“DE·E·KU”HERO〜』 

梅芝秀│42歳

■ストーリー

風俗店のオーナーに搾取される日々を送っているモナカ。オーナーの横暴が日に日にエスカレートする中で、逃げ出すことを決意するが…

●寺澤編集長評

野暮ったさや泥臭さがあって今風とは言い難い作品でしたが、それだけに世間のトレンドに左右されない作家の描きたいことが伝わってきました。作者が大切にしているものや信じていることが主人公にしっかり込められており、キャラクターが立っていました。同時にラストのリアリティにも繋がっていたと思います。独自の作風は世界や人間をどう捉えているかに裏打ちされており、一朝一夕にできるものではなく非凡な才能を感じます。

 

佳作 『シェアハウス』 

壁男│22歳

■ストーリー

会社員の男と、大学の漫研に所属していた先輩後輩、3人で暮らすシェアハウス。 20代後半のオタク男子3人が織りなす何気ない日常コメディ。

●浅野いにお氏評

安定した絵柄とノリで、作風は完成されていると思います。あとはこのキャラクターたちに親近感を感じ、面白いと思えるかどうかの読者の好みで評価は左右されるでしょう。もう少しキャラに 癖や深みがあると良いかなと個人的には感じます。エピソードで区切ったショートストーリーはとても読みやすいです。

 

奨励賞 賞金5万円

奨励賞 『右手の人』 

吉飲来│25歳

努力賞 賞金1万円

努力賞 『LOCKER』 

ヒトミスナガ│41歳

努力賞 『ひよこ奇譚』 

坪井天漢│20歳

努力賞 『明日のディナーは、デザートも食べられたら。』 

ナシウヒカ

努力賞 『林くん、笑って』 

武田紗也香│21歳

 

●編集長総評

 第11回ヤングスペリオール新人賞にご応募頂いた皆様ありがとうございました。今回は大賞無しとなりましたが、審査員の方々の意見を聞くとキャラクターやテーマ、アイデアはよかったものの、それを分かりやすく伝える技術や構成力がもう一歩及んでいなかった印象を持ちました。それでも、編集部としては「何を描きたいか」が作家の中から出ている作品は評価したいと思っておりまして、個人的にそれが一番感じられた梅芝秀さん「コンビニノシンヤ」を編集長金一封にいたしました。
 今回受賞された方々は、それぞれに0から1への大切なシーズ(種)をお持ちでした。1を10や100にするテクニックは、これから身に付ければいいと思いますし、編集者も多少はサポートできると思います。スペリオール編集部はその辺りも含めて作家さんと丁寧に付き合っていきたいと思っております。私達が求めている面白さのシーズ(種)は投稿する皆さん、新人、ベテランを問わず作家にとって一番大切なものであり、流行やトレンドではなくあなたの中にあります。あなたがこれまで生きてきた中からの「思いつき」にあると思います。どうぞそれを大切にして作品に繋げてください。
 今回審査員を務めて頂いたたかたけしさん、今号で読切掲載の木陰ひな田さんはヤングスペリオール新人賞出身です。続々と才能が飛び立っているこの新人賞は次の応募を開始しております。多数のご応募をお待ちしております。(寺澤)

 

次回の新人賞の詳細は、以下のページでご覧いただけます!!↓

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