侍大家とワケあり店子。小さな長屋の大きな人情!
異端のサムライ大家と店子たち。江戸人情を描けば右に出る者なし!
の昌原光一が描く、語られることのなかったもう一つの幕末維新史。
華のお江戸の片隅「こはぜ町」に小さな長屋がありました。
侍大家のこの長屋、住人は揃いも揃って“ワケあり者”ばかり。
過去の罪、大切な恋の終わり、親子のすれ違い、女の生きる道、自分の正義を貫くこと……苦しくて難しいこと全部、ここでは人情が包んでくれる。
優しさ以上、お節介未満——人間関係での悩みも尽きぬ現代人にこそ染みる、粋な人情をとくとご覧あれ!
登場人物紹介
鳴滝弥一郎(なるたきやいちろう)
鳴滝家長男。庭内の長屋の大家をしている。
大らか(すぎる?)性格で、ワケありの店子を次々受け入れる。
鳴滝彦衛門(なるたきひこえもん)
鳴滝家の次男。
兄とは対照的に真面目で堅実。
鳴滝千草
彦衛門の妻。双子の母。
おりん
長屋の住人。元罪人。自分を変えてくれた弥一郎に、特別な想いが…!?
安坊
みなし子。長屋の縁の下に、半分の店賃で住むことに。
登勢(とせ)
おりんと因縁のあった女。
夫に離縁され行き場をなくし、長屋に。