“被災地”で暮らし続けようとする人々の想いを、東北在住作家が描き出すヒューマンドラマ
大学を卒業し、福島県の故郷の村へと戻ってきた聡子は、村で生きる目標とパートナーを見つけた矢先、東日本大震災に遭遇。恋人の北山は行方不明となり、聡子は仮設住宅へ……
聡子のふるさと・宝沢村は、原発事故によって汚染され“被災地”となった。行き場のない怒りや悲しみを抱えながら、それでも聡子は仲間たちと、少しずつ前へと歩んでいく――
登場人物紹介
松下聡子
宝沢村生まれ。大学進学で上京するが、卒業後に宝沢村へ戻り、村役場職員となる。
北山大樹
地元の宝沢村にとどまり、実家の牧場を継ぐ。東日本大震災で行方不明に。