2017.09.01
ビッグスペリオール

大人気女優・高梨臨が『コタローは1人暮らし』の魅力を語る!雑誌掲載時に載せられたかったインタビューも完全収録!!


実はスペリオールの愛読者!!

編集部(以下・編) 高梨さんは以前よりスペリオールを愛読されていると…
高梨臨(以下・高) はい。スペリオールは私が好きな作品が多い雑誌のひとつです。昔から漫画は大好きで子供の頃は漫画家になりたかったくらいで…才能の無さを自覚し諦めましたけど(笑)。
編 『コタローは1人暮らし』と出会ったのもスペリオールを読んでいて?
高 そうです。雑誌をぱらぱらめくっていたら「4歳児なのに1人暮らし!」という設定が印象に残って…「え? どういうこと?」って。とてもキャッチーな設定が気になって読み始めました。

★印象に残ったエピソード・その①「優しさに溢れた1話」

編 では高梨さんにとって『コタローは1人暮らし』で強く印象に残ったエピソードについて伺わせてください。
高 そうですね…まずは、『毎朝あいさつ』(単行本2集収録)ですね。これ…凄くジーンとしました!
編 コタローがアパートの向かいに住んでいる、認知症のおばあちゃんと交流する話ですね。
高 なにか本当に胸を打たれたというか…ラストの施設に入ることになったおばあちゃんとコタローくんとの別れのシーンは本当に切なかったんですが、それ以上に優しさに溢れたエピソードでした。コタローくんとおばあちゃん双方が、無欲の優しさを与え合って迎えるラストだったから、別れの切なさを感動が覆い尽くしたというか…
編 コタローらしい気遣いが印象的でしたね。
高 はい、認知症だから毎日コタローくんの名前を忘れてしまうおばあちゃんのために、わざわざ大きな名札を作って自分の胸にかけてるコタローくんがイジらしくて本当に可愛かった…

『毎朝あいさつ』(単行本第2集収録)のワンシーン。コタローらしい優しさとアイデアを象徴している。

★印象に残ったエピソード・その②「衝撃を受けたまさかの〝別れ〟」

高 次は『相手を想えば』(単行本第3集収録)ですね。
編 コタローと同じアパートの清水の住人だった美月さんが、彼氏のDVが原因で引っ越すことになり、コタローとお別れする話ですね。
高 とにかくコタローくんに優しかった彼女が、まさか引っ越してしまうとは…正直驚きでした。でも本当は誰よりも寂しいはずのコタローくんが、自分のことではなく美月さんのことを考えてしてあげたアドバイスに…凄く男気を感じたんです、まだ4歳児なのに!
編 実は美月さんが居なくなって寂しい、という感想は他の読者の方からも頂きました…
高 それはそうですよ、だって寂しいじゃないですか! いつか帰ってきてくれますよね…?(笑)。私はコタローくんと美月さんの組み合わせ、凄く好きだったんです。もちろん他の住人である狩野さんや田丸さんも同じで、コタローくんと皆それぞれの組み合わせも面白くて…それがこの作品の魅力のひとつだと思います。
編 高梨さんは、やはり同じ女性として美月さんの目線に近いということでしょうか?
高 あーそれはあるかもしれません。もし私が美月さんで、ある日、同じアパートにコタローくんが引っ越して来たら毎日一緒に銭湯行きますね(笑)。

『相手を想えば』(単行本第3集収録)のワンシーン。自分の気持ちを押し殺し、相手のことを一番に考えてモノを言うコタロー。

★印象に残ったエピソード・その③「重くて本当に辛く…色々考えた」

『コレクション』(単行本第3集収録)のワンシーン。他者から見ると辛い記憶の象徴でしかない手袋であっても、コタローにとっては大切な品に。

高 最後は…やはり『コレクション』(単行本第3集収録)ですね。これは読んでいて本当にインパクトが強い話でした。
編 コタローがコレクションしている色んな想い出の品を披露する話ですね。その中にあったビニール手袋は、母親がコタローに触れるために使用していたもので…
高 正直、この作品がコメディーであることを忘れてしまうくらい辛い話でした…でも私もコタローくんに対して、「手袋を捨てろ」とは言えないですね。それだけコタローくんにとって大切なものだっていうのがわかるだけに。でも、ゆくゆくは大人になったコタローくんがビニール手袋を使っていた母親の心理に気づいてしまうだろうから、その時のことを想像すると本当辛い…切なすぎる話ですよね。

コタローの魅力とは?

編 ここまで作品を振り返って頂いて、改めてこの作品の魅力は、どういったところだと思いますでしょうか?
高 スペリオールって男性の方が読んでいるイメージの雑誌だと思うんですけど、『コタローは1人暮らし』に関しては、私と同年代だったり女性に対してすごく響く作品だなって思います。だから私の友達とかに「面白いよ」って薦めてますし、本当にもっと多くの人に読んでもらいたい。切ない話だけど、基本が〝前向きなコタローくん〟のコメディーだから、温かい気持ちになれる部分が毎話必ずあるし、こういうデリケートなテーマでも一切嫌な気がしなく、すっと素直に入ってくる。それにコタローくんを始めキャラクターたちに、ちゃんとストーリーと背景があって、すごい血が通ってるじゃないですか。だから全員に対して感情移入できるし、一人一人に対して切なくなったり、うれしくなったり、面白くなったりできるところが、この作品の最大の魅力なんだと思います。
編 高梨さんは、この先、コタローにはどうなってほしいですか?
高 そうですね・・・また描かれていない部分はありますが、コタローくんと両親との間には色々とあったと思うんですけど、どうにかまた一緒に暮らせないかな・・・と願ってしまいます。それが出来る可能性もあるんじゃないかって・・・
編 それはどういうところから感じますか?
高 探偵の青田さんが来たとき(『強くなりたい』単行本第3集収録)に、青田さんが事前にコタローくんの父親にコタローくんが好きな遊びを聞いて、実際にそれをやったらコタローくんが、すぐに見抜いたじゃないですか。
編 “青田さんは自分の父親と繋がりがある”とコタローが気づきましたね。
高 そう、コタローくんは辛い思い出があっても、それ以上に両親に対する思いが強いのが読んでいてひしひしと伝わってくるし、切ないんです。だから私の勝手な希望としては、またコタローくんが両親と何らかのかたちでやり直せたらいいな・・・と。色々とハードルは高いと思うんですが・・・それが彼にとっての幸せであると私は思うんです。
編 高梨さん、ありがとうございました!

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